詰将棋解析2:田島秀男作(詰将棋解答選手権2013)
お久しぶりです。
意外と早く更新できたかな…?

※図面は大きくしてみたつもりですがいかがでしょうか。大きくなってますか?
→大きくなってないですね。クリックしてみていただくしか方法が今のところ思い当りません。トホホ。

田島秀男作
詰将棋解答選手権・チャンピオン戦(2013.3)

tajima1-1.png
※9月25日、図面がおかしかったので修正しました(ようやく…)。

【作意手順】
68香、同金、58桂、同金左、78桂、同金、69香、同金左、
68香、同金右、58桂、同金、67香、同飛成、78桂、同龍、56龍まで17手詰

【手順の成り立ち】
まず以下の条件を読まれて理解していただくと、変化紛れがすっと入ってくるかと思います。

■条件
[a]78、68が両方埋まると46龍、同馬、75銀、67玉、76角で詰む(→幻想作家さんご指摘ありがとうございます。太字部分は修正しました)
[b]58桂に同飛成とされた時、77に利きがなければ77龍で詰む
[c]58桂に67玉と逃げられた時、68が埋まっていれば56銀で詰む
[d]67香に同玉とされた時に、58銀と金が取れれば詰む
[e]67香に同飛成とされたとき、78桂を打てれば詰む
[f]67と57が両方埋まっていると、46龍、同馬、75銀で詰む

つまり、
1)78桂に備えて、78から金の利きをどかす[e]
2)67香を打ちたいが
3)そのためには金は58に移動させないといけない[d]
4)58に金を移動させるためには68に金を置かねばならない[c]
5)はじめ3)4)を行うと48から金が来るので、これを69にどかすことで
6)78金を68~58と移動させることに成功する
という流れです(※ここの部分の説明が非常にへたくそです。どなたかいい説明があれば教えてください)

条件[a]によって68合が、また[f]によって67合が、
シンプルに処理されています。
ごめんなさい、図面を使っていないのでちょっと見にくいのですが
下線を引いた条件で全ての変化紛れが説明できることをご確認いただければと思います。

■変化
2手目
同銀成は57龍で
 同銀成なら65飛まで
 同玉なら46龍、同馬、75銀、67玉、76角まで[a]
67合は46龍、同馬、75銀まで[f]

4手目
同飛成は77龍まで[b]
67玉は56銀まで[c]
同金右は67香、同玉、58銀以下[d]

8手目
68合は46龍以下[a]
同金右は67香以下[d][e]

10手目
同金引は46龍以下[a]

12手目
同飛成は77龍まで[b]
67玉は56銀まで[c]

■紛れ
初手
58桂は同飛成で逃れ[^b]
69香は同金、58桂、67玉、56銀、68玉で不詰[^c]

5手目及び7手目
67香は同飛成で逃れ[^e]

9手目
67香は同玉でも[^d]、同飛成でも[^e]逃れ
58桂は67玉で逃れ[^c]

11手目
67香は同玉で逃れ[^d]

【感想】
先日の解答選手権・チャンピオン戦では大阪で補助員としてお手伝いを行っていたのですが、ついでに問題をリアルタイムで見るという素敵な経験をさせていただきました。
審判席で図面とにらめっこしていましたが、もし参加したとしても
順位はまんなかくらい。上位に入られる方は本当にすごい。

チャンピオン戦の中で最も印象に残ったのはこの作品。
90分中半分くらい考えてしまい結局解けず、正解を見たときには、なぜ頭の6手が成り立つのか
理解できませんでした(初手69香と決め打ちしていたので、68香が完全に見えなかった)。
ということで覚書の意味も込めてこの作品を解剖。

こんな手順でこの持ち駒で成立するのか、こんな詰将棋が隠れていたのか、とただただ驚くばかりです。
解説するというよりは、ああ、こういう構造で成り立っているんだ、
ということが何となくわかっていただけると嬉しいのですが。
特に言葉で書くこともなく、上の条件で言い表せているでしょうか。

単純な変化紛れの量で難解さを作っているのではなく、
作品を並べたときに理論的に成り立っているような、
人の手で作ったことが伝わってくる作品が多い。
それでいて詰将棋の限界に挑戦している作品群。
田島秀男さんは、私の最も尊敬している作家の一人です。

※ちょっと今回時間が短く、作品に関して書き切れていない部分も多々あります。
何か過不足がありましたら、コメント欄で補足・ご教授いただけると助かります。

それでは。

【参考サイト】
http://blog.goo.ne.jp/shogi-problem
詰将棋解答選手権速報ブログ(第10回チャンピオン戦出題作品・第一ラウンドより)
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[2013/04/19 14:43] | 詰将棋鑑賞 | Trackbacks(0) | Comments(2)
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Comments
ひゃ~…早くもこの作品に手をつけるとはすごいww
ただひとつ気になったのは(a)の変化処理。78、68が双方埋まったときは46龍、同馬、75銀、67玉、76角で飛を取っては56飛に47玉で詰まないと思います。それに関する2手目の変化も。
後の解説の部分については、基本的に問題は無いかと。もうちょっと分かりやすく説明できそうなところは、どんどん改良していったらいいと思います。^^
[2013/04/21 09:51] URL | 幻想咲花 #-[ Edit]
本当だ!頭で確認していたので全く気付きませんでした。申し訳ない。
→記事は修正しました。ありがとうございます。

そのうち頑張って、図を入れるなどしてもう少し分かりやすい書き方に改めるかもしれません。
[2013/04/21 11:10] URL | h160se #TT0fzUCU[ Edit]
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