自作倉庫7:龍の往復運動
3ヶ月も放置してしまったようで、お久しぶりです。引き続き、海外での調査中です。
全国大会にも参加したかったのですが、今年は残念ながら見送りました。

多忙につき、重い記事はしばらくお休みです。

今日は自作紹介…というか、作品にもならないレベルの素材なのですが。
せっかくなので15秒ほど考えてみてください。一本道なので、すぐに解けると思います(答えは数行下です)。
150801_19手










作意手順:
48桂、同飛生、27龍、35玉、47桂、同飛生、24龍、36玉、37歩、同飛成、
48桂、同龍、27龍、35玉、47桂、同龍、36歩、同龍、24龍まで21手詰。

ヤン詰の解付きに出そうかとも考えたものの、結局blogと言う結論に。
実はこの作品は、期発表の自作(下図)をいじっていて得たものです。

自作(2014年6月創棋会作品展)
14-06創棋会(28)
27龍、46玉、19角、28歩合、同角、35玉、47桂、同飛生、24龍、36玉、
48桂、同飛成、27龍、35玉、47桂、同龍、36歩、同龍、24龍、同玉、
46角まで21手詰。

少しわき道にそれますが、この作品の両王手の形は一度作ってみたかった
のです。憧れていた作品はこちら。(高橋農園「看寿賞に選ばれなかった傑作」コーナーより)

橋本樹氏作(1978年6月号詰将棋パラダイス)

46馬、44玉、56馬、35玉、57馬!、26玉、48馬、35玉、44龍!、同玉、26馬まで11手詰。

本題の龍の往復に戻って、EOGさんのブログで私の作品とよく似ているよ、
と指摘を受けたのが下図。
谷岡里覧氏作(21手詰、詰将棋パラダイス1998年8月号)

15龍、27玉、45角、36歩合、同角、同飛生、18龍、26玉、38桂、同飛生、
15龍、27玉、39桂、同飛成(ここを同飛生は28歩、同玉、18龍)、
18龍、26玉、38桂、同龍、27歩、同龍、15龍まで21手詰。

これをこってりさせるとこんな図面。
平井康雄氏作(1993年7月創棋会作品展)



これは、創棋会作品展の自作図面を見せたときに、金子さんから教えてもらいました。
序の駒取りが目立ちますが、よくできています。
37銀、同飛生、47角、同飛生、48桂、同飛生、27龍、35玉、47桂、同飛生、
24龍、36玉、37歩、同飛成、48桂、同龍、27龍、35玉、47桂、同龍、
36歩、同龍、24龍まで23手詰。

つらつらと思いつくままに図面をあげてみましたが、
素材は一緒でも、味付けが異なる作品の例として示せるかと思います。

どれが優れているとかは優越つけがたいですが、個人的には、
素材だけでできている(駒取りのない一番最初の自作がお気に入りだったり。
こういう作品は本誌では全く評価されないもので、どこかでまとめてフリー素材として
置いておけるといいのですが…。

ではでは、このくらいにしておきます。
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[2015/08/01 20:56] | 自作倉庫 | Trackbacks(0) | Comments(2)
<<詰将棋懐石11:黒龍江氏作「馬賊戦記」 (詰将棋パラダイス1996年1月号_修正図) | HOME | 私が詰将棋にのめりこんだきっかけ>>
Comments
これ、平井氏作があるなら、どれも類似作でアウトだと思いますが…。
[2015/08/02 09:35] URL | 解答欄魔 #-[ Edit]
そうなんですよね。類似作をアウトとすると、どれもアウトになってしまいます。
ただ、似ている素材と言うのは現在の詰将棋にはあふれているので、
そこから先をどうやって味付けしようか、というのも、創作の一つなのでは、と最近は考えています。
もちろん、新しい作品を作る方がずっと素晴らしいことですが。
[2015/08/02 11:45] URL | h160se #TT0fzUCU[ Edit]
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